Kerasによるニューラルネットワーク
今回は、「Kerasによるニューラルネットワーク」です。
簡単な概要と簡単なサンプルを紹介していきます。
このページを見ながら、プログラムすれば、
実行できるニューラルネットワーク
を組むことができます。
特に、初心者にオススメの記事です。
では、ニューラルネットワークを体験していきましょう。
Kerasとは?
TensorFlowをよりシンプルなコードで動かすためのライブラリがKerasです。
ライブラリにある層を追加していくことで、簡単にネットワークが構築できます。
簡単に構築できるため、Kerasは、DeepLearningの入門書などでよく利用されています。
日本語ドキュメントもあります。
https://keras.io/ja/
基本的な構築
まず、Sequentialクラスの新しいオブジェクトを作ります。
このオブジェクトをmodelと呼ぶことにします。
このmodelオブジェクトに、層を追加していくことで、ニューラルネットを構築していきます。
追加には、add()メソッドを使います。
層を入れ込んで、ネットワークが構築できたら、最後にcompile()メソッドでコンパイルします。
この完成されたオブジェクト(ニューラルネットワーク)に学習させ、検証します。
学習・検証には、fit()メソッドを使います。
ちょっとまとめ
簡単にまとめると、
- ニューラルネットワークのオブジェクトを用意する
- このオブジェクトに層を追加していく
- オブジェクトをまとめる
- 学習させる
イメージ図
汚いですが、イメージ図を作ってみました。
サンプルコード
手書き文字の学習をしています。
入力層-中間層-出力層の3層ニューラルネットワークです。
import numpy as np #データの読み込みと前処理 from keras.utils import np_utils from keras.datasets import mnist #kerasでCNN構築 from keras.models import Sequential from keras.layers import Conv2D, MaxPooling2D from keras.layers import Activation, Dropout, Flatten, Dense from keras.optimizers import Adam #時間計測 import time ''' データの読み込みと前処理 ''' #データの読み込み (X_train, y_train), (X_test, y_test) = mnist.load_data() #訓練データ X_train = X_train.reshape(60000, 784)#平滑化 X_train = X_train.astype('float32')#型を変更 X_train /= 255 #0から1.0の範囲に変換 #正解ラベル correct = 10 y_train = np_utils.to_categorical(y_train, correct) #テストデータ X_test = X_test.reshape(10000, 784) X_test = X_test.astype('float32') X_test /= 255 y_test = np_utils.to_categorical(y_test, correct) ''' 入力+中間層+出力層の3層NNの構築 ''' model = Sequential() model.add(Dense(200, input_dim=784, activation='relu')) model.add(Dense(10, activation='sigmoid')) model.compile(loss='categorical_crossentropy', optimizer=Adam(), metrics=['accuracy']) ''' 学習 ''' #計測開始 startTime = time.time() history = model.fit(X_train, y_train, epochs=20, batch_size=100, verbose=1, validation_data=(X_test, y_test)) score = model.evaluate(X_test, y_test, verbose=0) #誤り率 print('Test Loss:{0:.3f}'.format(score[0])) #正解率 print('Test Accuracy:', score[1]) #処理にかかった時間 print("time:{0:.3f}sec".format(time.time() - startTime))
結果
Test Loss:0.080
Test Accuracy: 0.9799
time:39.847sec
出力層の活性化関数をsoftmaxに
model.add(Dense(10, activation='softmax'))
結果はあまり変わらない
Test Loss:0.088
Test Accuracy: 0.9794
time:39.577sec
まとめ
Kerasによるニューラルネットワークについてまとめました。
イメージ図からも分かるように、Kerasを使うことで、簡単にニューラルネットの構築、テストができます。
また、サンプルコードからも分かると思います。
出力層の活性化関数を’sigmoid’から、’softmax’に変更しました。
変更したコードを見てもらえば分かる通り、非常に簡単です。
このように、Kerasを使うことで、簡単にニューラルネットを作ることができます。